群馬支部

群馬県では、かなり以前から個人による受入や派遣の先人達がいらしたと聞きますが、2003年から群馬支部としての活動が始まりました。
世界中のAFSと同様、ホストスクール、ホストファミリー、ボランティア、そして地域の多くの方々の賛同と協力により活動が行われています。
留学生達も、留学生を受入れる人達も、異文化を体験をし、様々な困難に遭遇することもありますが、徐々に理解を深めていきます。そして、互いを思いやる気持ち、愛おしく思う気持ち、応援する気持ちを持つ時、涙がこぼれそうな程の幸せを感じることが分かりました。
これこそが、私達がこの活動を通じて得る一番大切な収穫なのだと思います。

応援メッセージ

平田郁美

群馬県教育委員会教育長

若い時に留学した経験は皆さんの一生の宝になります。最高の10カ月を!!
撮影日:2021/07/27

天野正明

群馬県教育委員会高校教育課長

目標をしっかり持って大きく成長してください
撮影日:2021/07/27

笠原 寛

群馬県教育委員会教育長

グローバル化が加速する中、高校生にとって、語学力に加え、異文化理解力やコミュニケーション力、挑戦する力などがとても重要になっています。皆さんが、留学や海外研修、国際交流などを通じてそうした力を身に付け、未来を担う人材として大いに活躍してくれることを期待しています。
撮影日:2019/11/15

村山義久

群馬県教育委員会事務局高校教育課長

海外での経験は、あなたを大きく成長させてくれます。若い時代に、未知の世界で、見知らぬ人々と接し、異なる文化を体験することは、何ものにも代え難い体験になるでしょう。安全には十分注意して、一回りも二回りも大きくなって帰ってきてください。
撮影日:2019/11/15

ご協力いただいている法人

株式会社 新進

AFS群馬支部様との13年

AFS日本協会群馬支部さんが初めて私を訪問して頂いたのは、2007年に私が広報の業務に取り組み始めて間もなくのことでした。

その頃はわたしもAFSのことを知らず、高校の留学生のサポートをしている団体の方というイメージしかありませんでした。
その後、AFSの内容を知っていくと、世界規模のとんでもない大きなボランティア団体で、私も大好きでよく聴く「竹内まりや」さんもお世話になったと聞いてびっくりでした。学園生活を背景にしたいくつかの楽曲もこの経験から生み出されたのかと想像すると大変感激しました。

私たちの企業はその大半を漬物商品が占めています。
最初は工場見学に来てくれる外国人がどんな反応をするのか少々不安がありました。しかし実際は「サプライズ」と「インテレスト」の塊になって真剣に製造の様子を見ている姿が大変印象的なものでした。
ほとんど全員が初めて見る漬物製造、つまり自国では見ることが出来ない学生ばかりです。

わたしは、何度か留学生たちを案内しているうち、「いつかこの子たちが、この日に見た漬物文化を世界のどこかで花開かせてくれる日が来るのではないか。」と思うようになり、工場見学に来ていただけることが大変嬉しくなりました。今でもその思いは強く思っています。

異文化交流。とても素晴らしいことです。
AFSのすべての皆さん、そしてホストファミリーの皆さん。大変な活動でありますが、これからも世界中の若者を新たな経験の渦に巻き込んで楽しく活動していってください。
コロナ禍のなか、皆様がご健勝に過ごされますよう、お祈りしております。どうもありがとうございます。

株式会社新進 広報室 H・I 

ご協力いただいている高校

共愛学園高等学校

共愛学園は、創立当初から国際交流活動を積極的に行なってきました。外国人宣教師を招聘し、キリスト教伝道や質の高い英語教育を通して国際理解教育に力を注いできました。

そして、今から約50年前それまで一部の人たちのものでしかなかった海外留学が一般的なものになってきたとき「国際社会に有用な人材を養成すること」という本校の教育実践の目標を実現するため1968年から本格的に留学生の受入を開始しました。
そのとき記念すべき最初の留学生がAFSを通してやってきたアメリカ人女子生徒でした。そして、2003年AFS群馬支部が設立されてから今まで10名のAFS生を受け入れさせていただきました。

留学生は通常4月または9月から約10ヶ月間本校に滞在します。他の日本人の生徒と同じようにホームルームに所属し、学園生活を送ります。留学生ということで特別扱いすることはありませんが、履修する科目については本人の日本語能力や選択科目の希望に配慮して一部特別カリキュラムに組み替える場合があります。日本の文化を学ばせる機会を多くするため彼らには必ず書道のクラスを取らせることにしています。書道を学ぶことは彼らにとってほとんど初めての経験なのでみんな興味深く取り組みます。またネイティブの先生方の授業ではアシスタントとして活躍してもらうこともあり、彼らにとって有意義な時間となるよう授業への参加はなるべく柔軟に対応できるようにしています。

留学生を受け入れることは留学生本人にとって有益であることはもちろん、異なった文化背景を持つ留学生といっしょに過ごす本校の生徒たちにも大きな刺激になります。留学生を通じて日常の学校生活の中で異文化に触れるチャンスが得られ、時には国境を超えた友情を育む機会にもなります。
また、本校ではこれまでにベトナム、デンマーク、オーストリア、チリ、アルゼンチンなどアジア、ヨーロッパ、南米のAFS生を受け入れてきましたが、英語圏以外の国々の留学生を受け入れることで生徒たちはより幅広いグローバルな視野を身につけることができました。本校でこのような活動ができるのもAFS支部員の方々やホストファミリーの協力があること、また教職員の異文化に対する深い理解があることを忘れてはならないと思います。このような恵まれた環境に感謝しつつ今後も留学生を受け入れていきたいと考えています。

明和県央高等学校

タイからパイ君が来日し、2年4組の一員として日々の学習や部活動等に励んでいます。パイ君は礼儀正しく謙遜もでき、時折見せるうっかりさんの部分には、かわいさを感じる生徒です。ほとんど日本語で意思疎通を図ることができるため、生徒も先生も苦労なく充実した毎日を過ごしています。授業態度は大変真面目で、彼の努力する姿や学習能力の高さは、クラスメートにとって良い刺激となっていると同時に、彼との友情をはぐくむ中で、新たな気づきや海外に対する興味関心が高まっている様子がうかがえます。

また吹奏楽部に入部し、大好きな打楽器を演奏しています。活動は吹奏楽だけでなくマーチング活動にも参加し、夏休み中の練習や大会を通して、部員との絆がより一層深くなるとともに、日本語で話す機会を多く持てたことで、彼の日本語学習の一助にもなったと感じています。11月に行われる定期演奏会にも参加することができ、彼だけでなく、部員にとっても大変貴重な時間を過ごすことができました。この間、休日や早朝の送迎にご協力いただいたホストファミリーの皆川様には、この場をお借りして感謝申し上げます。

授業や部活動での様子を見て、パイ君や周りの教員・生徒、もちろん担任である私自身が困った状況に陥ることは全くなく、大変優秀な学生をご紹介いただき、感謝しております。

このように優秀な彼ですが、まだ将来のビジョンが描けていないとのこと。人間性・学習能力を見ていると、多くの可能性を持つ彼が本校での留学経験を活かして、どのような大人になっていくのか、今後の彼のさらなる成長を見守るとともに、楽しみにしていきます。

東京農業大学第二高等学校

マイさんのこれまでの学生生活は、担任の目から見ても大変称賛に値するものだと考えています。臆することなくクラスメイトに話しかけ、日本語もかなり上達してきました。クラスメイトと談笑する場面も多々見受けられます。
先日、背後から「先生!」と呼びかけられ、日本人の生徒かと思いましたが、振り向いてみるとニコニコ笑顔のマイさんでありました。日本人の生徒と何ら変わりのないアクセント・イントネーションは、日頃彼女がいかに積極的に同年代の生徒とよくコミュニケーションとっているかの証であると考えられます。部活動では弓道部に所属し、筋肉痛に苦しみながらも、段取得のために一生懸命練習に励んでいます。

本校では毎年学年行事として、日本の大学に留学に来ている海外国籍の学生を招き、お互いの国の文化や風習を紹介し合う『異文化交流行事』というものを行っています。マイさんもクラスメイトとともにこの行事に参加し、彼女にとって同様の体験をしている少し年上のお兄さんお姉さんと会話をすることができ、自分の将来やそのモチベーションに対して、大いに刺激を受けたようです。上毛カルタという、群馬郷土にまつわるカルタゲームも、留学生と一緒に楽しく行っていました。9月に入り、文化祭ではクラスの出し物である喫茶店においてパンケーキの調理を担当し、ホイップクリームを手にしながらクラスメイトと楽しく調理を行うことができました。

授業態度も大変真面目であり、日本語能力的に今自分ができる範囲でしっかりと授業に参加しています。数学担当者も時折マイさんを指名し、解答を促がすこともあるようですが、彼女もそれに精一杯応えています。日本語理解の一助になればと、Google翻訳ができるようi-padを渡しましたが、こちらも上手に活用しています。英単語のミニテストも、翻訳機能を使いながら、自身の英語・日本語の語彙力向上につなげています。日本語学習に対して大変熱心であり、自分なりの参考書も用意し、自学習も行っています。彼女の語学学習に対する姿勢は、クラスメイトにも良い刺激となっているようです。本校では、生徒と学習手帳という交換日記のようなものを行っていますが、当初英語で記載されていたマイさんの日々のコメントも、最近は日本語が登場するようになり、彼女の日頃の学習努力と適応力に担任も大変驚いています。

素直な性格で、勤勉、積極的で吸収力の高いマイさんをクラスに迎えられたことは、担任としてとても嬉しく、本校の生徒たちにも大変良い刺激となっております。今後も彼女のさらなる成長を見守り、楽しみにしていきたいと思います。

シャルル ラグビー部の仲間との写真

群馬県立中央中等教育学校

ムハンマド・ハビブ君(以下、ハビブ君)は、こちらの意図をしっかりと捉えて受け答えしてくれるとても優秀な生徒でした。また、私が荷物を抱えていると、「先生、僕が持ちます」といつも声をかけてくれて、日本人以上!?の気遣いと優しさも持ち合わせていました。

最初の英語の授業でインドネシアや自分の紹介をしてほしいというこちらからの依頼を快く引き受けてくれ、プレゼンテーションソフトや動画を組み合わせ、とても上手に発表してくれました。また、本校の生徒からは日本や群馬の名物を紹介したり、学校の施設を紹介したりしました。お互いに日本とインドネシアの特色や素晴らしさ、学校生活の様子を理解し合うことができました。

 年齢としては高校3年生相当の学年だったのですが、学年行事などの関係で4年生のクラスに入ってもらいました。初めの1週間はホームルームのクラスの授業にすべて出席して、その上で彼が参加できる授業を相談しました。体育、家庭科、美術などの実技科目をはじめ、英語に関する授業は学年を超えて参加しました。特に、高校3年生のContemporary Studiesは国際社会の問題を扱う授業で、英語でのディスカッションも活発に行われるので、とても関心が高かったようです。本校で「FEWC」と呼ばれる「総合的な探究の時間」では、自分の研究テーマに基づいてインターネットや文献で調査をしたり、ゼミ形式の少人数で発表しあったりしながら、研究を進めていきます。彼は、「プラスチックごみ問題」や「教育問題」について研究し、2月のクラス発表では、パワーポイントを効果的に使いながら見事な日本語で、研究の成果を発表することができました。

数学はグループで考えたり学びあったりする授業スタイルですが、彼はこの形式でとても楽しそうに学んでいました。英語の授業では自分の意見をペアやグループで発表したり、ペアでスキットを作ったりする活動、さらに単語テストや文法テストにも意欲的に取り組んでくれました。(毎回ほぼ満点の好成績です!)英語の授業以外は、日本語で先生や友達と話をするようにしていたので、日本語の力もどんどん伸びていきました。現代社会など日本語で参加する授業も増やしていきました。LHRの時間でクラス対抗のレクリエーションをしたときは、初めてのドッジボールにも挑戦しました。真面目な生活態度と礼儀正しさ、意欲的な学習への姿勢に刺激を受けた生徒も多かったはずです。
学年行事として、10月に大学訪問、2月に企業訪問で東京方面へ行きました。10月の時はまだ慣れなくて、時々孤独感を感じてしまったようですが、2月の時には訪問先が同じグループの友達と一緒にお昼を食べたり、日本の先端の技術やシステムを持つ企業の話を聞いたりしながら、充実した時間を過ごせたようでした。

2月学年末考査が終わり、3月はインドネシアの料理やハビブ君の思い出の日本調理を一緒に作ろう、それからまたレクリエーションをみんなで、など計画をしていました。しかし、新型コロナの感染拡大により学校は休校、彼は急遽帰国をすることになってしまいました。もっとみんなと過ごせるはずだったのに、今日で全員が集まるのは最後、と突然告げられた時の彼のショックは痛いほど伝わってきました。そんな時でもこちらを気遣い、最後まで礼儀正しく温かい言葉を残してくれた彼に、感謝でいっぱいです。今後、彼がインドネシアと日本、世界を結ぶ人材として、大いに活躍してくれることを祈っています。

早稲田大学本庄高等学院

本校は今までAFSから留学生を5名受け入れてきました。AFS以外でも、2週間程度の短期から1年に渡るまで、毎年数名の留学生を受け入れています。

なぜ留学生を受け入れるのか?それは、海外の生徒と接する時間、あるいは英語でコミュニケーションをとる時間が、特別な時間ではなくごく普通の日常であると思えるようになってほしいと考えるからです。とはいえ、多くの留学生を受け入れられる訳ではなく、現実には留学生の受け入れクラスや所属部活動でなければ、生徒一人一人にとって、それが日常となるにはまだまだほど遠い状態です。足りない部分は、相互訪問の国際交流や修学旅行、国際高校生シンポジウムなどのプログラムで補います。少しでも多くの生徒が、少しでも多くの時間、多様な文化や考え方、英語のコミュニケーションにチャレンジすることを経験してほしいと思っています。

2020年の初頭から始まった世界的なコロナ禍の中、多くの人々が大打撃を受けています。学校現場も例外ではなく、というより最も失われたものが大きく、またお金やハードウェアのような形で目に見えないため、最もそれが見えにくい場所かも知れません.特に、国際交流はその最たるものです。しかし、このような情勢でも、貴重な高校生活は続いています。本校にも数名、フランスやアメリカ、シンガポールに留学した生徒がいます。また、AFS留学生としてベトナムから、今年度はインドから女子生徒が本校に参りました。このような逆境でも異文化の中で学びたいという姿勢には、本当に頭が下がります。また、その姿は少なからず、本校の生徒や教員にも影響を与えています。

私事ですが、本来は1年間留学できたものが、コロナ禍で半年も留学できない彼女たちに少しでも日本のことを知ってほしいと考え、ホストファミリーを引き受けることにしました。とはいえ、本校の留学は寮生活がベースのため、自宅へ食事に招待したりどこかに連れて行く程度のものです。今年はインドからの留学生リシタの面倒を見ています。11月本庄早稲田駅で初めて会ったおり、「Is there any place in Japan you want to go to?」と聞きました。そのとき彼女はこう答えました。「Hiroshima」。私は聞き返しました。「Why do you want to go to Hiroshima?」「Because I want to think about nuclear issues and world peace.」私は、その回答に驚きました。ディズニーランドや渋谷などという回答がくるものとばかり思っていました。同時に、短い間だが学校で色々な経験をさせてあげたい、とも思いました。

彼女は現在、色々なことにチャレンジしています。授業の課題にも、クラスの生徒と同様に取り組みます。生徒たちに向けてヒンズー語の講座を自ら開いたり、オンラインの国際高校生シンポジウムで研究発表もします。茶道や書道にもトライしています。このような姿勢は、生徒たちを刺激します。単に留学生が滞在校で授業を受け、日本文化を経験する。これだけが留学の目的ではありません。お互いがその文化を理解するとともに尊敬し、相互に影響し合うこと、そしてその関係が未来につながるという大きな意義がそこにはあります。

私は、リシタが将来国際舞台で、一緒に学んだ本校の生徒とともに、世界が抱える難問の解決に尽力する、そんな姿を夢見ています

2021年度留学生リシタ(インド)

2020年度留学生ヤーギー(ベトナム)

ホストスクールになっていただいた高校

  • 前橋育英高等学校
  • 前橋南高等学校
  • 前橋西高等学校
  • 前橋商業高等学校
  • 前橋女子高等学校
  • 県立前橋高等学校
  • 太田女子高等学校
  • 桐生南高等学校
  • 渋川女子高等学校
  • 県立伊勢崎高等学校
  • 館林女子高等学校
  • 新島学園高等学校
  • 早稲田本庄高等学院

AFS群馬機関紙

AFS群馬では毎年機関紙を発行していてます。
留学生の学校生活やホストファミリーとの交流を年度ごとに一冊の本にまとめてあります。
ぜひ留学生とホストファミリー、そして学校との交流をご覧ください。

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